第2回山陰広域国際ハッカソン「Hack Yakumo 2026」

2026年5月25日(月)から6月5日(金)の2週間にわたり、第2回山陰広域国際ハッカソン「Hack Yakumo 2026」を開催しました。日本・ロシア・カザフスタン・インド・インドネシアから集まったエンジニアたちが5つの国際混成チームを組み、松江市から提起された実際の地域課題に取り組みました。

6月5日(金)、松江オープンソースラボにて開催されたDemo Dayには68名が参加。5チームが2週間の開発成果をプロトタイプデモとして発表しました。

今回のハッカソンについて

Hack Yakumoは、「"共に働く"を通して、多文化共生社会を実現する」というPeople Cloudのミッションを体現するプログラムです。単なる開発競技ではなく、異なる文化・背景を持つエンジニアたちが実際の地域課題に向き合い、共にプロダクトを作り上げる場として設計されています。

今回は東欧(ロシア・カザフスタン)から6名のエンジニアが来日。日本・インド・インドネシアのエンジニアとチームを組み、松江市の観光・多文化共生に関わる情報課題に2週間取り組みました。松江・出雲・米子の3都市を舞台に、キックオフから現地開発、企業訪問、文化体験、そしてDemo Dayへと続くプログラムを実施しました。

開催概要

名称:  第2回山陰広域国際ハッカソン Hack Yakumo 2026
期間:  2026年5月25日(月)〜6月5日(金)
Demo Day:  2026年6月5日(金)10:00〜15:00
会場:  松江オープンソースラボ(松江市)ほか、出雲・米子
主催:  Hack Yakumo実行委員会(People Cloud、テクノプロジェクト、東亜ソフトウェア、GONENGO LLC)
パートナー:  JETRO島根・JETRO鳥取、ヒューマンリソシア株式会社、株式会社Co-Lift
後援:  島根県、鳥取県、出雲市、松江市、米子市、中海・宍道湖・大山圏域市長会
Demo Day参加者:  68名
山陰中央新報の記事:https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/1018935
NHKに取り上げていただきました(2026年6月放送)

今回のハッカソンテーマ

訪日外国人に届く松江の情報流通をつくり、その仕組みを在留外国人にも還元する。

NHK朝ドラ「ばけばけ」(2025年9月放送開始)の舞台としても注目を集める松江市。

観光需要が高まる一方、訪日外国人や松江で暮らす外国人住民への情報提供は、媒体の分断・行政の公平性制約・情報の分散・リアルタイムデータ不足という構造的な課題を抱えています。

5チームは、以下の3つのチャレンジから1つ以上を選択し、プロトタイプを開発しました。

Challenge 1 旅前情報設計 ── 松江を知り、興味を持ち、訪れたくなる情報接点の再設計
Challenge 2 旅中情報体験 ── 交通・混雑・観光地情報を統合した現地ナビゲーション
Challenge 3 在留外国人への還元設計 ── 観光向け情報基盤を生活情報へ転用する設計

5チームの開発プロジェクト

◼️チームA 松江Mate (Challenge 3・在留外国人への還元設計)

🥇 Gold Yakumo Award(最優秀賞)

松江で暮らす外国人住民が必要な生活情報を一か所で取得できるプラットフォーム。ごみ分別ガイド・行政手続き支援・医療サポート案内を通じて、松江での暮らしをより簡単で安心なものにします。審査員から「すぐに使えそう」「シンプルで実用的」という評価を得ました。

技術スタック:Nodeblocks, Node.js, React, TypeScript, Express

◼️チームC 妖怪の道・しまね (Challenge 2・旅中情報体験)

🥈 Silver Yakumo Award(優秀賞)

小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の作品と島根の妖怪・怪談・伝説をテーマにした観光体験型Webアプリ。実際のゆかりの地を巡りながら物語と民話を発見できます。位置情報・AR技術を活用し、現実の風景と物語の世界を結びつけます。審査員から「妖怪は松江ならではのコンテンツで、その点に着目した点がユニーク」と評価されました。

技術スタック:Nodeblocks, Node.js, React, TypeScript, MongoDB

◼️チームB Matsue Trip Planner (Challenge 1 ・旅前情報設計)

松江を訪れる旅行者が旅の計画を立て、観光スポットを発見できる旅行計画プラットフォーム。パーソナライズされた旅程の作成、観光名所・グルメ・宿泊情報の提供に加え、画像から似た場所を検索できる「スポットスキャナー」機能を実装。審査員から「画像情報から似た場所を探すという発想がおもしろかった」という評価を得ました。

技術スタック:Nodeblocks, Node.js, React, TypeScript, MongoDB

◼️チームE Yakumo Compass (Challenge 2・旅中情報体験)

外国人観光客向けナビゲーションWebサービス。パーソナライズされた観光地提案・バス時刻や混雑などのリアルタイム情報提供・多言語対応を備えます。「ガイド(話す)とレンズ(見る)という2つのアプローチ」が審査員に印象的に映りました。

技術スタック:Nodeblocks, Node.js, React, TypeScript, MongoDB

◼️チームD MATSUE BRIDGE "CORAITA"
(Challenge 1・2・3 全テーマ対応)

観光客と在留外国人、両方の情報格差を解消するAI搭載多言語PWA。言語とモード(観光者向け/在留者向け)を選択すると、AIが松江固有のナレッジベースをもとに回答。観光客には旅程計画・リアルタイム交通情報、在留者にはゴミ分別・医療・行政手続き情報を提供します。審査員から「3つのテーマを一つのアプリケーションで解決するというチャレンジングな取り組みがすばらしかった」という評価を得ました。

技術スタック:Nodeblocks, React + Vite, Node.js, Express.js, MongoDB, Docker

松江市長・上定昭仁市長のご来訪

Demo Day後の交流会には、上定昭仁松江市長もご参加くださいました。エンジニアたちへのお祝いと感謝のお言葉をいただいた後、エンジニアからの質問にも丁寧にお答えいただきました。地域の課題を提起した市と、それに真剣に向き合ったエンジニアたちが直接つながる、印象的な場面でした。

実行委員会・参加者からの声

「どれも創造的なアプリに仕上がっている。この取り組みを国内外に発信し、山陰地方に多くのエンジニアが集まってくれることを期待している。」

— 藤見昌延(実行委員会・テクノプロジェクト)

2週間の軌跡

ハッカソンは開発だけではありませんでした。松江・出雲・米子の3都市での現地開発に加え、地元IT企業4社への訪問(株式会社イーグリッド、株式会社バイタルリード、株式会社ニッポー、株式会社トラストソフトウェア)、茶道・書道・着付け体験・温泉など、地域の文化と人との本物の交流がありました。異なる文化・背景を持つ人たちが、同じ場所で同じ時間を過ごす。それだけで、何かが少しずつ変わっていくと私たちは感じています。

次回予告

第3回 Hack Yakumo:2026年11月2日(月)〜11月13日(金)予定

Hack Yakumoは今後も継続開催を通じて、山陰地域において外国人と日本人が自然に協働できる環境と文化を育てていきます。そしてこのポジティブな流れが、全国各地へと広がっていくことを願っています。

次回への参加・協賛・連携にご関心のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。

詳しくはこちら → https://www.hack-yakumo.org/2nd-matsue/collaboration

この取り組みに共感いただき、グローバルエンジニアとの協働や今後のHack Yakumoへの参加についてご興味がございましたら、ぜひ私たちにお声がけください。

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